短足の犬は可愛い

ゲイリーたゃゃさくオールドマンと呼ばれていた頃もあったよ

コードネームU.N.C.L.Eのはなし

ブログでお金を貯めよう欲が凄かった時、友人に映画のレビューやって閲覧回数稼ぎなよってアドバイス貰ったので、そしてどっちにしろ私は映画の話がしたいので書くことにした。誰が読むのか。私だ。

 

コードネームU.N.C.L.E

ガイリッチー監督作品。私が見た中で一番良く出来た映画だとは思わないけれど、私を狂わせた一作。完璧じゃないし、スパイ映画を代表する名作にもならないだろう、が、最高の映画。

 

この映画が公開された2015年はスパイ映画が豊作で、スパイ映画好きの私にとっては実に素晴らしい年だった。007は見たことないけどまあそりゃダニエルさんだしベンウィショーだし、ミッションインポッシブルも相変わらずの面白さだったし(話は変わるがペグちゃんだのトムだの年末コミコンジェレミだの、今年の日本大丈夫か???)、SPYも日本ではビデオスルーだったけど評判が良い(未見)。

何よりキングスマンは、少なくとも私の周りでは爆発的だったね。周りのオタクが皆見てた。かっこいいおじさん、かわいいお兄ちゃん、強いお姉ちゃん、スーツ、眼鏡、傘、ハイテク。画面が綺麗、話のテンポも良い、登場人物にイライラしない、人めっちゃ死ぬ、コリンファーーーーーーーーーーース!!!!!!!!!軽率に妄想する、軽率にパロる、軽率に2回目を見に行く、軽率に3回目も見る。

でも、スーツじゃないからか、はたまたダニエルよりマーシー派だったのか、キングスマンは見ててもアンクルは見てない人って私の周りに多くて。断言するけど、キングスマン好きなオタクはアンクル好き、絶対。完成度の優劣、好きの度合いの違いはあるかもしれないけど、絶対好きだよ。

 

簡単なストーリー

簡単にストーリーを説明すると、アメリカCIAのスパイとソ連KGBのスパイとドイツ人の可愛い女の子が、互いにすれ違い騙し合いながらも協力して、一緒に憎き隠れ生き残りナチをやっつけちゃうぞ〜!っていう物語です。最初はお互いに嫌いつつも、最後には仲間として一歩進んだ関係になっている、割と王道なバディームービー。

ネタバレする気が無いので、ここから先に詳細な物語の説明は無いです。ネタバレサイトで読んで楽しい感じの物語でも無いので、気になったらネタバレサイトで満足するのではなく、是非DVDなどで見てくださいね。私も割とネタバレサイト利用しちゃう人なんですけど、ネタバレサイト見てこういう感じなら別に見なくて良いな、で済ませるには勿体無い映画です。(今もうTSUTAYAで準新作になってますよ!!準新作100円の時に借りてね!!TSUTAYA行ったら毎回チェックするけどキングスマンはガラガラなのに、アンクルはあまり借りられてなくて凹むから、借りてね!!)

 

当作品、ストーリー自体も勿論面白いんですけど、特に素晴らしいのがキャラクターと演出。ガイリッチー監督の映画って、どんでん返しと騙し合いのよく出来た脚本が素晴らしいっていうのもあるんですが、キャラクターと演出がどれを取っても愛おしいんですよね。キャラクターとか魅力的に見せといて、結構呆気なく殺しちゃったりするのにね!!!!!!!

 

簡単なキャラクター紹介

CIAのスパイ、ナポレオンソロ。KGBのスパイ、イリヤクリヤキン。ドイツ人の女の子ギャビーちゃん。恐らくこの3人がメインキャラクターです。もう1人メインキャラクターかなって女性がいるけど、ついでにもう1人紹介した方が良いんじゃないかなって男性もいるけど、ネタバレ書いちゃいそうだから思い切って省略。

まず、ナポレオン・ソロ。天才詐欺師やってたらCIAに捕まってそのままスパイとして雇われた人、女好きなキザ野郎。演じるのはヘンリーカビル君、今を輝くDCヒーロースーパーマン、良い声のムキムキ。

ギャビーちゃん。強い、本当に、っょぃ。3人の中で一番かっこ良くて可愛くて美しい。演じてるのは今を輝くオスカー女優アリシアヴィキャンデルちゃんですよ、ちょっと桐谷美玲系。

そしてイリヤ君、190cm超えの大男。ヘンリーカビルの色気に誘われて見に行ったけど、終わってみるとこの子に落ちてた、って人も多かったのではないのだろうか。自分に自信があるのに不安定で、弱味を突かれるとすぐに揺れる公式メンヘラ、エディコンプレックス、父と母が不幸になったソ連で父と母の為にソ連に忠誠を誓う子。あんなに大きくて優秀で強い子が、国に全てを掴まれてるの、実にそそります。

三人三様の背景があって、個人でも彼らの関係としても想像を掻き立てられます。特にソロ、イリヤ辺りは背景を掘り下げ、想像し、妄想し……っていう作業を半ば強要されるようなパーツを監督から提供されているような感じで。基本的に当作品はコメディチックな、明るい雰囲気で進んでいくのですが、それ故にチラチラ覗かせる闇が素晴らしいのです。闇ちらつかせてくる男性陣と、ひたすらに強い女性陣が最高ですよ。男性陣は慰めたいし、女性陣は崇拝したい。

 

演出について

演出については、素人なのでどう言って良いのか分からないけれど、映像の使い方、時の流れ方、コマ割り、色使い、音楽。センスの塊。圧倒的お洒落。特に音楽は曲自体も、その使い方も素晴らしい。映画の価値を高める音楽ってこういうことなんだと思います。

それはそうと、私がお洒落映画と聞いて思い浮かぶ監督はウェスアンダーソン監督なんですけど、彼の映画ってめちゃくちゃ好き!って人の気持ちも分かるし、どこが面白いのか理解できないって人の気持ちも分かる感じですよね。私はめちゃくちゃ好きな人寄りの人間なんですけど、まあ面白くないって人の気持ちも理解できるなーって感じの、伝わるかな、これ。

 

 

あんくる見て、あんくるいいぞ〜って思ったら、ガイリッチー監督の他の作品も見て欲しいです。ガイリッチー監督の描く男達は、本当にそそります。あと映画の入りがお洒落、アンクルの入りもめちゃくちゃかっこいいから、しゃれおつ〜〜〜〜!!!!って毎回汗出る。入りだけで映画代元とったなって思えます。

入りやすいのはシャーロックホームズシリーズ(脚本が別の人だけど…!)、原点にして最高傑作と名高いのがロックストックアンドトゥースモーキングバレルズ、個人的に一番好きなのはスナッチ

迷っても迷わなくても、普通にロックストックアンド〜を見るのが良いと思います。今まで監督で映画の見る見ない決めるとか意味わからんって思ってたけど、ガイリッチーに出会ってその意味が分かったなぁ。がいりちパイセンアーサー王もアラジンも良いけど、おじさん2やってーや……なあ……アメリカ人の分日本人が頑張って映画館に通うからさぁ……

 

とにかくコードネームU.N.C.L.E見てね。後悔させません。でも万が一後悔したらごめん。

 

一つだけ苦情言うけど、DVD限定スチールブック生産少なすぎな。ドイツ盤のスチールブック買うか迷ったわ。